長崎の馬場先生より入電

鍼灸院“多聞言葉”シリーズ(探喫10‐08)

幻の鎖

最近、買った本の中に『NO LIMITS「できる人」は限界をつくらない』(ジョン・C・マクスウェル 著)というのがある。

著者マクスウェル氏は、「世界のメンター」と讃えられる人で、「著作の累計、全世界で2600万部突破!」と表紙に書いてあったので手に取り、パラパラとめくっていると、「鎖につながれた象」の有名な寓話が紹介されていた・・・。

巨体で力持ちのサーカスの象が、なぜ小さな杭の鎖につながれているだけなのに逃げないのか・・・?

「一体何が象を捕まえているのだろう?」

象が逃げられないのは鎖や杭のせいでもなく、皮肉なことに象を捕まえているのは誰でもない「象本人」であるということだ。つまり、鎖が届く範囲内でしか動けないという、子象の時の思い込みが「できない自分像」をつくり出し、それがそのまま現実となっているのだ。

著者はいう、人間も同じだと・・・。若い頃からいろいろと制約された経験があると、「自分はこの程度だ」と思い込んで足を踏み出すことができず、人生の旅に出られなくなっている人が多いという。

「限界」には、“幻の鎖”と同じで、「実は実体などない」と気づけば、やすやすと乗り越えていけるもの・・・。

マクスウェルは、「考え方一つで人生は決まる」のだと示唆し、私たちの可能性を押さえつけている「限界意識」を吹き飛ばすに、次の三つの心構えを培ってもらいたいと

いう。

  1. 自分の「無限の可能性」に心を開く

一番の障害物は、「自分の可能性なんて、この程度」という思いだ。その蓋を外し、全開して、人生の可能性を思う存分広げていこう。

  1. 「常に自分を高めていく」と決める

まずは、自分を高めるという覚悟を持つこと。自分の価値観(色メガネ)に囚われず、自分を取り巻く世界を「新しい視座」で眺めてみよう。また、「怠け心」を自覚し、日々自省すること。

  1. 自身を縛る「幻の鎖」を断ち切る

「鎖につながれた象」の寓話を常に思い出し、自身を縛る“幻の鎖”を断ち切ろう。

「限界」には、実体などないのだ。

「心を投げ出せ!そうすれば体はそれについていく」(ノーマン・ピール)

(R2.2.25)塩辛