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”多聞言葉”シリーズ(探喫09‐44)

画家は、知識としての絵画理論を蓄積し、パタ-ンとして登場する技術や技巧を増やしていくことで、時に無意識に、自分の過去のスタイルを踏襲することがあります。つまり、私たちは学んで来たことと個人として経験してきたことを統合した集大成としての作品を描きます。要するに、私は私であるしかなく、それが作品作りにおける個性を生み出します。

一方で、紙こより画での経験から、その真逆のアプロ-チ、つまり『私』が存在しない『無』の作画というのが可能なのだろうか。私の手が書いていることに違いはないのだけれど、それでいて私ではない絵。そうやって作品を作っても観るに堪えて、かつ、人の心の琴線に触れる作品が果たしてできるのだろうか?そんな風に考えたのです。

(R元.12.2紙こよりの会 龍鳳・彩雲)DSC_2170 (002)

世界の貴腐ワインの頂点に君臨する、シャトー・ディケム

ソーテルヌの格付けにおいてただひとつだけ、格付け最高峰のプルミエ・クリュ・シュペリュールにランクされているシャトー・ディケム。ディケムの素晴らしさは類稀なミクロクリマを有するテロワールにもありますが、シャトーを運営する人々の妥協を許さぬ厳しさ、「まさにディケムにふさわしいディケム」だけを造りだそうとする弛まぬ努力にあります。
シャトーでは通常6~8週間かけて150人もの摘み手が、最低でも4回の時期に分けて完全に熟したブドウのみを収穫。そうして厳しく選別されたブドウから造られたワインでも、樽熟成の段階でディケムとして世に出すにふさわしくないと判断されたものは生産量を減らしてでも容赦なく切り落とします。間違いなく貴腐ワインの最高峰であるディケム。このワインはその長命さでも愛好家を驚かせてきました。ロバート・パーカー氏によると飲み頃は10~100年も続くとされ、その熟成ポテンシャルは計り知れないものがあります。辛口のディケム「Y(イグレック)」も愛好家垂涎の品となっています。