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”多聞言葉”シリーズ(探喫08‐45)

習慣

今年最後の“考える言葉”シリーズとなるが、“習慣”について考えてみたい。“習慣”について、次のような言葉がある。

「最初は人間が“習慣”をつくるが、後には“習慣”が人間をつくるようになる」(ジョン・ドライデン)。ご存じだろうか・・・?思わず、頷いてしまうほど、説得力がある言葉である。

「人間は“習慣”の動物である」(人間以外の生物には、“習慣”はないのかな?)といわれるように、考えてみると、一日の内の大半が無意識の行動(いや、意識においてもそうだが・・・)、すなわち“習慣”に流されて生きているような気がする。

もちろん、“習慣”には悪いものと良いものがある。悪い“習慣”はすぐに身につくが、良い“習慣”は相当に意識しないと身につかないし、油断するとすぐに悪い“習慣”へと流されてしまう傾向がある。(なぜだろう?)

“習慣”は、その人の思考の産物である。考え方、思考が“習慣”となり、そして人格をつくっていくという。つまり、その人の考え方、思考次第で、良くも悪くもなるのが“習慣”であるといえよう・・・。だったら、なぜコントロールできないのか?

なぜ?ここに、問題の本質がある。それは、流される“習慣”を身につけてしまっているのではないか?ここでいう、「流される」とは自分の頭で考えようとしていない状況をいう。

実は、まわりの状況に影響を受けてコントロールされてしまい、知らず知らずのうちに、まわりの環境に支配され、自分の頭を使うことをほとんどせずに、怠惰に、無関心でいるうちに、問題を先送りする。そして、流される“習慣”を身につけてしまっているのだろう。

“習慣”とは、思考と行動の繰り返しで身につくものである。問題の一つは、自分の思考と行動になっていないところにある。つまり、他にコントロールされてしまっているのである。(思考省略という怠惰な“習慣”・・・)

もう一つは、どんなに良い“習慣”でも陳腐化するという事実。環境は常に変化して止まないのである。つまり、現状打破の精神で、自ら思考し、行動をやり続ける覚悟が求められる。つねに、「主体的な自己革新の心構えを培うことができるかどうか」が問われる。

そのためには、正しく思考する“習慣”を養うべきである。それは、目標管理の徹底であり、「仮説~実践~検証」という、正しい思考と行動のサイクルを確立し、やり続けることが唯一の手段であるといえる。これこそ、“習慣”にすべき人類の宝である。

(H29.12.25)

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