”多聞言葉”シリーズ(探喫8‐13)
人材育成
4月に入り、新入社員が入社し、フレッシュ感が漂う職場も多いと思う。
さて、成長し続けている企業には、次の3つの特徴があるといわれている。
① 独自の経営観を持っている
② 付加価値の高い事業領域を確立している
③ “人材育成”に熱心である
独自の経営観とは、「なぜ、この事業をしているのか?」という問いかけに明確な答えを持っているということである。つまり、事業の目的が明確であること・・・。また、付加価値の高い事業領域の確立とは、「あなたの会社でないと困る」といってくれるロイヤリティの高い顧客に恵まれているということである。
①と➁の重要性を理解し、実行して、企業風土をつくり出しているのが人材である。ゆえに、“人材育成”に熱心な組織は成長し続けるのである。
山口 多聞が残した有名な言葉の一つに、「兵隊は数ではなく、戦略資源である」というのがある。全く、同感である。
また、経営者には、従業員をコストでなく、経営資源として価値ある人材に育てる責任があると思う。人口減少という社会問題のなかで、人材不足が慢性化している今日では一層その重要性を感じる。
“人材育成”、そのためには、先ず人材ビジョンを明確にしておく必要がある。多聞会では、「人材とは、主体的かつ生産的な目標を設定できる人をいう」と定義している。
そのような人材が育つ環境を整えること、これがトップの仕事である。そのために、次の3つのことを心掛けている。
① 価値観(経営理念)を共有し、つねに確認できる機会をつくる
② 「仮説~実践~検証」という経営サイクルを確立する
③ 「目標管理システム」を構築し、その運用のために時間を確保する
また、働く社員としての心得は、個人と組織人としての二面性を、どう統合できるかであろう。「仕事の報酬は仕事である」という言葉がある。この言葉の意味をしっかりと噛み締めることができたら、すべてが解決できる。
人材の成長とは、より生産的になることである。そして、生産性の本質とは良好な関係性で仕事ができている状態をいう。
このように考えると、人材とはスキルだけでなく、同時に闘魂を磨き上げていくことが大切であると考える。
(H29.4.24)